魚料理

ノンオイルの食生活とアラキドン酸

人は20代からだんだんと新陳代謝のスピードが遅れていき、食べたものが体に反映しやすくなる=太りやすい体質へと変化していきます。
太りやすくなるということは、同時に生活習慣病のリスクも高まるということ。
最近では、油をできるだけ使わない「ノンオイル」の習慣が広まり、蒸し料理や温野菜など、油分を完全にカットした状態で食事を楽しめるようにもなりました。
しかし実際問題として、油分を完全にゼロにした食事は、あまり健康的とはいえないのです。

・脂質を摂ることの重要性とは?
油ものは何かと「体に悪いもの」と考えられがちですが、だからといって完全にゼロにするのは健康上良くありません。
食べ物は何であっても、「偏り」が危険で、ほどほどや適量を守れば病気にかかる心配もなく安全です。
特に人間の生命維持に必要な「必須脂肪酸」は、リノール酸やアラキドン酸など体に必要かつ健康にもすぐれた効果を持っているものが多いので、食事から適量を摂取しなければなりません。
必須脂肪酸を一切摂らないで生きることはほぼ不可能といわれていますから、少しだけでも食事から摂取するようにしましょう。

・適度な脂質の摂取で健康に
ノンオイルに偏るよりも、むしろ食事を適量にとどめたり、いろいろな食材を口にして体に良い油を摂っていく方が健康的です。
必須脂肪酸の一種であるアラキドン酸は、体の各細胞膜を構成したり、生体ホルモンの材料にもなる成分です。
卵や肉・魚などに多く含まれているので、ノンオイルにするのではなく、良質な動物性たんぱく質を摂取し、適度に脂質を補っていくスタイルがおすすめ。
ダイエット中の方はもちろん、食事制限や諸事情でノンオイルにしなければならない方は、ぜひ色々な食材からアラキドン酸を補ってみてください。
この時もゆで卵とオリーブ油は理想的な組み合せになります。

必須脂肪酸は、私たちの健康を維持するうえでなくてはならない成分です。
食事から摂取できれば一番理想的なのですが、難しい場合はサプリメントで代用をすると良いでしょう。